穿刺手技を知ろう

点滴静脈注射の手技

点滴静脈注射の手技

点滴静脈注射のときは、穿刺箇所の選択に気をつけること以外、
つまり穿刺までの手技は、静脈採血と殆ど変わりません。

 

ただし、ルートの固定や側管からの薬液投与などについて
悩むことが多くなりがちです。

 

これらの手技についても、しっかり理解を深めましょう。

 

(1) 輸液回路と留置針の準備

 

@ カテーテルは、駆血帯を巻く前に包装から取り出し、
 キャップを外しておくようにします。

 

A 穿刺針の動きと向きを確認するため、
 穿刺針を左右に回転させてみます。

 

B エクステンションチューブのキャップは、
 接続をスムーズにするために、あらかじめ緩めておきます。

 

(2) 穿刺

 

@ 穿刺は、必ず末梢側から中枢側に向かって刺入します。

 

  カテーテルの針元を固定し、20〜30度の角度で穿刺します。

 

  中枢側から末梢側に向かって刺入すると、末梢に輸液が流れ、
 浮腫が生じるので注意しましょう。

 

A カテーテルを挿入するときは、穿刺針をガイド役として血管に刺入します。

 

  内針だけ血管に入り、カテーテルが確実に血管内に入っていない状態で、
 カテーテルだけを進めようとすると抵抗があります。

 

  このとき、無理に進めると失敗してしまうことがあります。

 

(3) 抜針

 

@ 血管を圧迫する位置が正しくないと、穿刺針を抜いたとき、
 血液が逆流してしまいます。

 

 

A カテーテルの先端の真上や、カテーテルの途中を圧迫すると、
 血管やカテーテルを損傷してしまうことがあるので、
 カテーテルの長さから針先の位置を予測し、圧迫します。

 

(4) ルートの固定

 

@ 皮膚に直接ロック部分が触れていると、
 皮膚トラブルの原因になります。

 

  クッションの役割を果たすように、刺入部の下の部分で
 ドレッシング材の端が1mmほど重なるように貼ります。

 

A ドレッシング材は、空気が入り込まないように圧着させて貼ります。

 

  接着面にさわり、不潔にならないようにしましょう。

 

B ドレッシング材を強く引っ張ると、患者さんの皮膚に負担がかかります。

 

  適度な力で固定しましょう。

 

C カテーテルハブの部分にテープを貼って、
 穿刺部位が浮かないようにします。

 

  テープは、中枢側に向かって貼ると穿刺部位が浮きやすくなるので、
 末梢側に向かって軽く張るようにします。

 

D ルートをループ状に固定するときは、
 刺入部の観察に邪魔にならないように配慮して固定します。

 

E ルートを接続するときは、接続部にアルコール綿を敷いて行ないます。

 

<側注>

 

側注とは、メインの輸液ルートの途中から薬液を注入する方法です。

 

この際、三方活栓のコックの切り替えに注意しましょう。

 

コックを操作し、薬液の流れる向きを変えるので、
操作方法を習熟することも重要です。

 

メーカーによってコックの形状やオープン・オフの方法が違います。

 

自分の病院で使っているもののコックの向きなど、
使い方をしっかりと理解することが必要です。

 

また、薬液を注入する前には、三方活栓内の空気を抜くことも必要です。

 

さらに、トラブルを防止するため、
注入後、輸液ルートの滴下再開を確認するまで、
患者さんの側にいるようにしましょう。