穿刺手技を知ろう

静脈採血の手技手順

静脈採血の手技手順

初めて患者さんに対して採血を行う際、
或いは慣れるまでは、誰もが緊張をします。

 

静脈採血の手技手順をしっかり頭に入れ、
要所要所のポイントを押さえ、確認しておきましょう。

 

静脈採血の手技を修得するためには、
やはり経験を重ねることが一番です。

 

また、採血が上手な先輩の手技を見学することも有効です。

 

見て、行なうという繰り返しで、静脈採血の手技に慣れていきましょう。

 

静脈採血の手技手順

 

(1) 物品の準備

 

 @ 指示内容と患者さんの名前、採血管、採血量を確認します。

 

   採血管に患者さんの名前や採血日時等のラベルを貼るときは、
  正しく名前が読めるような位置に貼ります。

 

 A 必要な物品を揃え、トレイにのせます。

 

   アルコールにアレルギーのある患者さんもいるので、
  消毒用には、アルコール綿だけでなく、
  アルコールフリーのヘキシジン綿などを準備しておきます。

 

(2) 患者さんへの説明

 

 ・ 患者さんの確認をして、処置に関する説明をします。

 

  患者さん自身に、フルネームで名前を言ってもらいます。
  リストバンドや採血管に張られたラベルの名前と一致していることを確認し、
 生年月日を言ってもらったり、ベッドネームと照合するなど、
 複数の方法で、患者さんの確認をします。

 

  穿刺によって、痛みや痺れ、不快感、顔面蒼白、
 血圧の低下(迷走神経反射)が現れることもあること、
 そのような症状を感じたらすぐに知らせて欲しい事などを説明します。

 

  アレルギーの有無、シャントの有無など、
 トラブルに必要な情報を収集します。

 

(3) 血管の選択

 

 @ 肘枕を置き、その上に処置シーツを敷きます。

 

 A 肘枕の上に腕を置いてもらい、駆血帯を巻きます。
   駆血帯を巻く位置は、穿刺部位よりも5〜6cm移乗は上にします。

 

  血管に張りが出るので、肘枕などを使用し、腕に角度をつけます。
  血管が見やすくなるだけでなく、穿刺しやすくなります。

 

 B 患者さんに手を軽く握ってもらい、血管の走行と怒張を見て、
  穿刺する血管を選びます。

 

   駆血帯の強さの目安は、駆血帯から先端側までがうっすらと赤くなり、
  血管の怒張が確認できる程度にします。
   腕が白くなっている場合は、強く巻きすぎです。

 

   血管は、正中皮静脈、橈側皮静脈、尺側皮静脈から選択するのが一般的です。
  しかし、肘尺側皮静脈は、動脈、神経の近くを走行しているため、
  正中皮静脈、或いは橈側皮静脈を第一選択にします。

 

(4) 消毒

 

 ・ 穿刺部位の皮膚を進展させてアルコール綿を使って消毒します。

 

   消毒は、採血部位の中心から円を描くようにして外側へ拭きます。

 

   十分な消毒効果を得るために、皮膚表面が乾くまで少し時間を置きます。

 

(5) 穿刺

 

 ・ 皮膚を進展させて、採血部位から1cmほど手前から穿刺します。

 

   採血針の穿刺は、針の切り口を上にし、20〜30度の角度で、
  末梢から中枢に向けます。

 

   翼状針を使う場合は、翼状部分を摘んで穿刺したら、
  翼部分を軽くテープで固定し、採血針が動かないようにします。

 

   正しく刺入されていれば、ライン部分に血流の逆流が見られます。

 

   この血液の逆流を確実な穿刺の目安にします。

 

(6) 採血

 

 A) 真空採血の場合

 

 @ ホルダーをしっかり固定しながら、採血管を挿入し、採血します。

 

 A 必要な量が採血できたら、採血管を抜きます。

 

 B 新しい採血管を接続し、必要な分の血液を採取します。

 

   翼状針を使用する場合は、採血管は穿刺部位よりも低く、
  同時に駆血帯よりも上に行かないようにします。

 

 B) 注射器の場合

 

 ・ 穿刺を行い、血流の逆流が見られたら、
  外筒を動かないようにしっかりと固定し、内筒を引き、
  必要な量の血液を採取します。

 

(7) 抜針

 

 @ 患者さんに手を開いてもらい、駆血体を外します。

 

 A アルコール綿を刺入部にあてて、圧迫しながら針を抜きます。

 

  採血針が入った状態で駆血帯を外すと、
 採血管内の血液が血管に向けて逆流するリスクがあります。

 

  必ず駆血体を外してから針を抜きます。

 

  翼状針にストッパーがついている場合は、
 その両側と摘んで、ロックを解除し、手前に引きます。

 

  針は「かちっ」という音がするまで収納します。

 

(8) 止血

 

 @ アルコール綿で刺入部を3〜5分圧迫します。
   自分でできる患者さんには、自分で圧迫してもらいます。

 

 A アルコール綿をテープで固定します。

 

  テープを貼るときは、圧迫気味にします。

 

  抗凝固薬を服用している患者さんは、
 止血が確認ンできるまで患者さんの側についているようにします。